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『大工よ、屋根の梁を高く上げよ / シーモア-序章-』

この作品が、日本で手軽に手に入るサリンジャーの最後の作品なのかな…?

シーモアのすぐ下の弟、バディが語る二つの短編です。
この作品について思うのは、感想というより

もっとこの作品の世界が見たかったなあ

ということに尽きる…!
結局サリンジャーはこの後ひとつ書いてその後は完全に沈黙し、2010年に亡くなってしまったのですよね。
もっと早く好きになっていたかったなあとしみじみ。
まあ私が早く好きになったからといって何が変わるでもないが( ´Д`)

『神様のカルテ』

映画が良かった、という話を聞いて手に取ってみたのですが。


原作も良かった!すごく好きな作品となりました。

とても優しい小説です。
出てくる人たちも、エピソードも、みな優しい。
栗原先生とハルの関係がいいですねー。憧れる(´ω`)
安曇さんのお話ももちろん良いのですが、私は学士殿の話が泣けたなあ…。
不器用で悩んで、それでも少しでも前進しようとする人々の話です。

こういう作品は、ともすると綺麗事の胡散臭さが鼻につくんですが
この作品はそんなこと感じなかったなあ。
作者が本当に大切に思っていることが、きちんと伝わってくるからだろうか。

作者自身が地方医療に従事しているためか、その現実はシビアに描写されていますが、それでもそれがそこにある意味が確かにあるのだと感じさせてくれる、心が温かくなる小説でした。


「 こいつは敗北ではない、門出だぞ、学士殿! 」

『氷菓』

バイト先の人に「おもしろかったよ」と言われて読んでみたのです。

…が、個人的にはあんまりだった!先輩ごめん!
主人公も他の登場人物もセリフがわざとらしいというか…良くも悪くもラノベでした。
あんま共感できなかったし、結局そこなんだな私の敗因は…。

ただ話としては可もなかったけど不可もなくだったので、
ぼんやり読み進めるにはいいのかもしれない、と思います。

『太陽の塔』

さかのぼってデビュー作に行き着きました。

森見節は既にこっから始まっていたのね…!
ということでまたもや、いやー笑った笑った。
だから電車の中は無理だって反省したはずなのに…。

ただこの作品についてはそれだけでもなく、「ええじゃないか騒動」が終わり、祭りの後の静けさとも同じ少し切ない感じがとっても好きなのです。
…そうだ、森見さんの作品にはどことなく切なさがあるんだ。あー納得。
「夢なくしちまったよ、俺」のトコとか、馬鹿馬鹿しいんだけどちょっとしんみりしちゃうっていう。

太陽の塔、見たことないんですよねー。
大阪行ったときには私も見て「なんじゃこりゃあ!」って言いたい。

『鴨川ホルモー』

名前が気になった(というか意味が分からなかった)ので手に取ってみた。

面白かった!
「ホルモー」という競技を行う学生たちが京都を舞台に繰り広げる物語です。
オニを使役する競技、ということで魑魅魍魎、オニが出てくる出てくる。(会話したりはしないけど

印象としては森見さんをもうちょっとマトモに(笑)した感じですかね。
でもこういう鬼とか、妖怪とか、そういうものは「いない」より「いる」とした方が、なんか楽しげで、いいよね、とか思いながら読んでました。

『第四解剖室』

キングさんの短編集です。短編読むの初だ。


面白い!
作品自体はそりゃもう面白いに尽きるので語るまでもないとして、
(「第四解剖室」のインパクトが全てか、と思いきや「黒いスーツの男」の純粋なホラーさも「死の部屋にて」のわくわくドキドキ感もいいよね。なんかハリウッド映画見てる感じっていうかさ。でもやっぱり「愛するものはぜんぶさらいとられる」と「ジャック・ハミルトンの死」がすーごい好き。どちらも再生の物語だと捉えてる。ここから始まるのか終わるのか、それは分からないけれど、涙を拭って、さあ、って感じの読後感。んー上手く言いあら(←めっちゃ語ってるがな

私キングさんが書く序文が好きなんですよね。また微妙な。
「これから君はこの小説を読んでいくんだね?準備はできてる?」
みたいに読者に語りかけてくれてる感じが。
この作品について言えば各作品について作者自身の解説が載っていて、
それがまた読み応えあるんだー。

『フラニーとゾーイー』

以前『ナイン・ストーリーズ』について書いたときに、爆笑の太田さんが言ってたと書きましたがもともと彼がお勧めしていたのはこちら。
「バナナフィッシュにうってつけの日」のシーモアの、下から2人の兄妹のお話。


サリンジャーは本当に、青年期のどうしようもない悩みやエゴを
これでもかというくらいに的確に突いて書いてくるなあと思います。
フラニーが悩む周りの世界に対する嫌悪感は、きっと誰もが感じている気持ちだと思う。

にしてもそのフラニーへ対するゾーイーの章がすごい。
ゾーイーの語りを、私は何度読み返しただろうか。
ちょうど就活時期だったこともあって、色々なことが嫌になっていたけど、
頭でっかちで生意気な鼻っ面をがつんとへし折られるような衝撃を感じた。

ヨリックの髑髏。太っちょのオバサマ。


「 それにしても活動したほうがいいぜ、きみ。
  まわれ右するたんびにきみの持ち時間は少なくなるんだ 」
(ゾーイー)

『四畳半神話大系』

夜は短し〜でハマり、森見さんの他のも読んでみた。


おもしろーい!!!( ゚Д゚)

と声を大にして言いたいくらい面白いです。笑った。
文体に好き嫌いはあるかもしれない。私は大好きです。笑った。
もう電車では読めない…無理…

一ページ目から森見節全開で駆け抜けとります。
この本は4章に分かれていて、ちょっとした仕掛けがありますね。
読んだらすぐに分かりますが。
この仕掛けがあるからこそ第4章での変化がまた味わい深いです。

作者の経歴が自分と少し似通っているので勝手に親近感をもっていますが(笑)、
この人の書く「大学生のバカバカしさ」はとても身につまされて愛おしいです。
あんな季節、他には無いのかもしれない。

『さよならドビュッシー』

本屋ですごく推されてたしタイトルもわりかし好みだったので読んでみた。


でも個人的にはあんまりハマらなかったなあ…。
登場人物に全く感情移入できなかったっていうのが最大の原因だと思うのですが。
正直、最後の方は安いメロドラマを見てるような感覚になってきて
あー私には向いてない…と思いました。
ピアノとクラシックっていう題材的には好きになれそうだったんだが…。

ただ続編も出てるので好きな人は好きなんだと!思う!(変なフォロー

『回転木馬のデッドヒート』

春樹さんの短編集。

小説というより、作者自身が出会った人々の「実際にあった人生」の話。
なのに、というかだからこそ、というか
小説としてもし出てきたら「変な人」、「不思議な話」
と感じるであろうお話ばかり。
まさに、事実は小説より奇なり、なんだなあ。

「タクシーに乗った男」、「プールサイド」とか好きなんですが、
最後の「ハンティング・ナイフ」のしんとした余韻が何ともいえず…。
この最後のページは時々読み返してしまう。